MASARU KAWAI

MASARU KAWAI

新作

2018 06 15

新作です。
お皿というか、茶托というか。

日々、いいな、面白いな、と思うものがあれば記録し、同時にそれのどこが引っかかったのか、考えることがクセになっています。

これのもとネタはご存知、ソバボーロ。

あのぷっくり焼き膨れた感じ、形がひとつひとつ微妙に異なり、定規やテンプレートでひいたのでは出来ない適当なゆるさ。
そんなことを先生にして作りました。

木工って、つい図面通り正確に作ることが美徳みたいな面がありますが、このテキトーな感じ、なかなか気に入っています。

Information

2018 06 03

久しぶりの個展です。

2018.7.6-7.12
銀座日々
移転のため住所が変わっております。お気をつけください。
初日と2日目は在廊の予定です。

写真は栗の3段重箱。
黒い拭漆のものも作る予定です。

かつて、日本においての木の良さは、「誰にでも使える、何処にでもある、ありがたい存在」ということだったはずなのですが、それがいつの間にか使う必要がなくなり、使い方を忘れ、ついにはただの厄介な存在にまでになってしまったのか?、ということを最近ひしひしと感じています。落ち葉の問題しかり、森林を伐り拓いての太陽光しかり。

そんな中、我々木工家のすべきことのひとつとして、こんな風に使える、こんな風にしたら楽しい、ということを通して、「自然と人間の幸せな関係」を探していけたらと思っています。
そして、それが今取り組んでいるSOMAの活動とリンクしてきているように感じています。

例えば地元の美濃加茂市に多く自生しているアベマキ。木工をしている僕でも初めて使う木でしたが、よく見てみるとこの辺りの古い森には確かによく生えています。
コナラによく似た木で、昔はコナラを薄皮、アベマキを厚皮と言い、その分厚い皮をコルクの代わりとして使ったりもしたそうですが、実際使ってみて感じたのは、非常に重く、強く、粘りがあり暴れやすい木だということでした。おそらくこれは地域性から見ても、農具の柄や農具そのものとして、また燃料としても使われてきたはずです。
実際、今生えているアベマキの多くは地面付近で枝分かれしており、これは伐採し、そこからまた芽吹き育ってきたことの証です。かつてこの辺りの人々がどうやってこの木と付き合ったきたかが垣間見られます。

そして今回、この木でスツールを作ってみました。
鍬(クワ)の柄に使えるような、細くしても粘り強い特性を発揮できるよう、3本足でそれらをつなぐ貫を持たないシンプルな構造です。普段よく使う杉や檜、さらにクリやケヤキでも危険と判断し、作らない(作れない)形です。
経験上、かなり挑戦的な形でやっぱり怖いので、しばらく自分で使ってみていますが、今のところ問題ありません。

Works

2018 02 28

Dining chair c-type
it’s made out of Oak grew up in Gifu pref.

今日は岐阜での個展で企画した、森の案内人三浦さんの金華山ツアーでした。
そこで学んだことを忘れないうちに少しだけ。

photo1.
大きい木はケヤキ。そのケヤキの右下にいるのがカエデ。両者は本来の樹形が違うことがわかっていて、立体的な空間をうまく住み分けています。

photo2.
樹木は雪に対してナイーブで、雪が葉に積もり枝が折れることを非常に怖れています。そのため必然的に雪が多い地方では落葉樹が多く、雪の少ない地方では常緑樹が多くなります。昨日の岐阜には雪が少しありましたが、金華山は常緑樹が多く、雪が降ってもこのくらいまでだろう、という自然界の見立てが伺われます。

photo3.
大きな木が倒れたことで、急にできた明るい空間。これをスタートの合図にして、今まで地中に埋まっていた種子が芽吹き、日光を得るための戦いが始まっています。

素晴らしいツアーでした。僕も参加するたび、新たな発見があります。
ご参加くださった方々、寒い中でしたが本当にありがとうございました。

個展で木工の作品を展示するだけでなく、こうした自然界と人間界の繋がりを体験していただくことで、何かもっとより良い循環が社会に生まれる気がしています。
これからもどんどん仕掛けていきたいと思います。

個展のご案内

2017 12 26

「百盆展」
2018.1.16-1.28
岐阜市梶川町1 画廊光芳堂
以下、DMより抜粋

世界は日進月歩、益々便利にスピーディになっていきますが、本当にこれでいいのだろうか?と不安になることがあります。
もともと日本は森の国ですが、開発や近年のエネルギー問題もあり、次々と山が切り開かれています。そしてそこで伐られた木のほとんどは粉々に砕かれ、本来の目的で活用される事なく消えていきます。
では建材などに使う材木はどう調達しているのかといえば、海外の森を伐採して輸入しているのです。
理由はその方が安いから、です。
かつての日本では、身の回りにある木を伐り自らの日用の道具を作り、また燃料としていました。しかし決して必要以上にには伐らず、後世に残せるよう、よく考えて活用してきました。
「自然」という日本語が生まれたのも僅か100年と少し前だそうで、それ以前には人と自然を隔てる考え方は存在せず、文字通り両者は一体となった生活でした。
日本は地下資源は乏しいですが、木々が育つための気候や土壌には、世界的にみてもとても恵まれています。
木の可能性、自然との付き合い方をより深く考える事が、今後とても重要になってくると感じています。
この展示会に際して、プロとして森や樹々の案内をするツアーをされている三浦豊さんを迎え、金華山周辺の自然を読み解くツアーをして頂きます。
日々の生活では忘れがちな、自然の底知れない力を感じていただける機会になればと思います。
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なお、三浦さんのツアーは1/27、 1/28の2回です。
12時半より16時頃まで岐阜市金華山周辺を歩きます。
定員10名、参加費3500円
info@kohodo.jpまでご連絡ください。