MASARU KAWAI

MASARU KAWAI

SOMAの屑入れ(小)/Octagonal box(small)にWhite typeが登場です。

杉板には、実は赤い部分と白い部分とがあります。
輪切りの写真で見ると、樹皮に近い部分は白く、内部は赤色(ピンク色)をしています。
生物としての視点でざっくりと分ければ、白いところが活動している部分で、赤いところは活動を終えた部分です。

活動している部分は水分や栄養が多く、これによって虫や微生物にとって格好の餌や居心地の良い場所となるため、建材などでは極力白い部分が入らないよう製材されます。
また逆に、樹齢が1000年を超えるような巨木では、光合成と根からの栄養吸収だけでは自分の体を維持するだけのエネルギーを得られないため、活動を終わらせた赤い部分を腐らせ、白い部分を守ろうとします。ひとつの省エネですね。内部が空洞になっている巨木が多いのはこのためです。

このように、本来あまり使われることのない白い部分(辺材)のみで作る商品を今後、少量ですが生産していきたいと思います。
一本の木から、表も裏も真っ白な材はごくわずかしか取れませんが、数寄屋などの最高にこだわった建築には時々使われることもあり、その控えめな色味と儚げな質感は、替える物がないほど美しいと思います。

Octagonal box S /White type
15,000yen
Octagonal box S /Normal(pink) type
12,000yen