MASARU KAWAI

MASARU KAWAI

竹中大工道具館での展覧会
「SOMA 日本の森と素木の家具」
がはじまりました。

今回は、なぜ私がこの仕事をしているのか、自分自身を整理する良いきっかけになりました。

日本は今、使い頃の杉や檜をはじめ、針葉樹広葉樹問わずとても多くの木があるにも関わらず、木材需要の多くを海外の森を伐採することで賄っています。それはつまるところ、結果的に安くつくから、です。
日本は地下資源という面では恵まれていませんが、温暖多雨で土壌がよく肥え、木の成長には適した環境です。(植物の成長に適しているから土が肥えているともいえる)

目の前の木を伐ることはやはり胸が痛みますし、環境破壊であるという気持ちになってしまうこともありますが、実は適切に樹木を利用する事は、山の環境をよくすることに繋がり、むしろ一番問題なのは森に関心を持てない事だと考えています。関心がないことでますます山は荒れ、関心が持てないがゆえに、森は無価値なものと見なされ、より大規模な開発へつながることもあります。

そんな思いから、今回の展覧会では私が感じている木の楽しさ、森の文化の奥深さを一般の方にも分かりやすくお伝えすることを通し、先ずは日本の森をもっと多くの方と一緒に楽しみたい!という方向性でエッセイを書き、約半分をパネル展示に充てました。

たくさんの皆さまに是非ご覧いただきたく思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。

在廊日 2/9,10,21-24, 3/2,17

https://www.dougukan.jp/special_exhibition/soma?lang=en